mrscenario by mizuki ryo
いわゆる略歴のようなもの
私はこれまで、どんなものに影響を受けて、どんな考えで制作しているのか、あまり語ってきませんでした。
語る機会もなく、別に語らずとも仕事が出来ればいいだろうと思っていたからです。
ですが、さすがにどんな人物か分からないと仕事を依頼しにくいということもあるようで、今回簡単に自己紹介を兼ねてまとめてみようと思いました。
私が人生で最初に「ストーリーを書きたい」と思った切っ掛けは、中学生の頃に観ていたアニメでした。
原作はラノベでしたが未読で、とてもハマっていたアニメなんですがどうにもエンディングに至る流れが気に入らなかったのです。
自分ならばもっと違う展開にするだろう。例えばこんな風に――とノートに『if』のストーリーを書いたのが私の起源です。
それがいわゆる「二次創作」であり、また「小説」形式だったのですが、当時はあまり深く理解していませんでした。
影響を受けたゲームですと、小学生の時に友人から借りたゲーム『クロノ・トリガー』です。
当時の私はゲームと言えば、アクションやレースなどのゲームを脳死でプレイしていたのですが、『クロノ・トリガー』には衝撃を受けました。
『クロノ・トリガー』以降には、物語がきちんと存在するRPGやアドベンチャーを好んでプレイするようになりました。
それがスーファミ版『かまいたちの夜』であったり、PS版『ダブルキャスト』、『季節を抱きしめて』だったりします。
セガサターンの『センチメンタルグラフティ』や、ドリームキャストの『北へ。White Illumination』も、リアルタイムでプレイしていた記憶があります。
恐らく、この90年代後半から2000年代初頭のゲームに特に影響された気がします。
それから数年経つと、物語性を重視したゲームをプレイしたいという私は、いつの間にかギャルゲーばかりやっていました。
そうしてTacticsの『ONE 〜輝く季節へ〜』やKey『Kanon』に出会います。
Keyの『AIR』に関しては、雑誌で事前情報を読みながら発売を心待ちにしていた世代です。
また、専門学校に進む頃に、友人から強くプレイするように勧められたゲームがあります。
それがTYPE-MOON『月姫』でした。もちろんPC用のCD-ROMの。
このタイトルを始めてプレイした時は、衝撃のあまり椅子から落ちそうになりました。
影響を受けたと言うよりは、こんな物語があるのかと衝撃でした。
とにかくこの時代には、凄いゲームが沢山あったと思います。
そしてこの時代、アドベンチャーゲーム分野で避けては通れない名作があります。
『Never7 -the end of infinity-』
『Ever17 -the out of infinity-』
『Remember11 -the age of infinity-』というシリーズです。
これに関しては、いまとなっては知る人ぞ知るタイトルだと思います。
少々古いタイトルですが、機会があればプレイして頂きたいタイトルです。
何が言いたいのかといいますと……まあ特に言いたいことはないんですが、私の進んできた道を振り返り、やはり「ノベル主体のゲームが死ぬほど好きである」ということは分かって頂けるかなと思います。
そんなこんなで2005年頃に、初めてネットを通して報酬を頂いてシナリオを書き始めます。
その翌年、「ゲーム開発を知らずにシナリオを書いていいのか?」と違和感を覚え、ゲーム開発の現場に入ることに。
ガラケーのゲームアプリ開発のアシスタントプロデューサーになり、プロデューサーにくっついて色々と学ばせて頂きました。
それから今に至るまで、何かしらの形でシナリオ(物語)を書いて生きてきました。
ここ2、3年はシナリオ以外でもクリエイティブな業務を多くこなしています。
企画初期のコンセプチュアルな部分。キャラクターIPと言われるもの。
そしてクリエイターを束ねてのクリエイティブマネジメント。クリエイティブそのもののクオリティの担保や作る物の選別を行うクリエイティブディレクションも行います。
シナリオは世界観を担うことがあり、そこを基点にクリエイティブ発注管理をするのも得意な業務のひとつです。
(自分が発注して、ラインナップを組んだスマホガチャにおいて月次3億行った経験があります)
2019年頃より、VTuberのクリエイティブ周りなど、マネジメントも含め、色々な経験をさせて頂きました。
VTuber関連については、今も尚個人的にサポート業務などを続けております。
他にも、時には実写制作にも携わり、漫画原作にも関わらせてもらい、歌録りに立ち会えば、どうしたらもっとよくなるかを口出しをさせて頂いたり。
これだけの期間フリーランスのシナリオライターとして(時に会社所属しつつ)続けていますと、大抵のケースは経験しているだろう、と思ったりします。
私自身も出来る限り色々とやってみたいという精神です。
クリエイティブ業務というのは、とにかく経験してみないと分からないので、やってみるしかないのです。
やらないで理論だけで話をする人は苦手です。
聞いて学んだことと、体験したことでは雲泥の差がありますから。
何を目指してクリエイティブな仕事を続けているのか。その理由はシンプルです。
作ったものをユーザーに届けて、ほんの少しでも生きる糧になれば、という思いです。
どこかの誰かが過去を振り返ったときに、「あの時にやったゲーム(コンテンツ)は楽しかったな。またやりたいな」と思って欲しい。
シナリオライター歴18年という数字から分かる通り、もうクリエイターとして若い部類ではないのですが、しかし根底にある考えや熱意は変わっていないと思います。
シナリオライターを、敢えて日本語にすると「脚本家」です。
この「家」が付く職業は、専門の技芸を追求していく職業で、常に自分を高め、追求していかなければいけません。
自分で言うのもなんですが、これまで続けてきて、それが性に合っていると思います。
今後もしばらくはその道を続けていくと思います。
興味を持って頂けましたら、まずはお気軽にご連絡頂ければと思います。
mrscenariostudios@gmail.com